読書感想

唯一泣けたビジネス書『ファクトフルネス』

読書感想

ノンホルダー・リトです。

ファクトフルネスは、ちょっと前に話題になったビジネス書です。

ですが、リトは、もはやビジネス書とは思っていません。

ハンス・ロスリングという一人の偉人の自叙伝だと思っています。

そう思える本だったからか、ある箇所でリトは号泣しました。

どこで泣けたのかを書きます。

その前に:ファクトフルネスとは何か?

感動した箇所を語る前に、一応、ファクトフルネスのおさらいもざっくり書きます。

この本は、ある12の問いについて、多くの人が、チンパンジーより間違える事実から始まります。

例えば、こんな問題です。

世界で最も多くの人が住んでいるのはどこでしょう。

A. 低所得国

B. 中所得国

C. 高所得国

こんな3択問題が全部で12問です。

そして、どの問題の正答率も30%を下回っています。

つまり、33%という当たる確率を下回っちゃったわけです。

だから、適当にチンパンジーに選ばせるよりも間違った答えを選択する、ということなのです。

間違えを起こす人の本能

なぜ、そんなことが起こるのか。

ハンスさんは、その原因を10の本能として、体系的にまとめました。

  1. 分断本能
  2. ネガティブ本能
  3. 直線本能
  4. 恐怖本能
  5. 過大視本能
  6. パターン化本能
  7. 宿命本能
  8. 単純化本能
  9. 犯人探し本能
  10. 焦り本能

そして、その10の本能と向き合い、正しく付き合っていく方法が、ファクトフルネスなのです。

どうやったら、10の本能をなくすことができるのか、ファクトフルネスの具体的な内容は、本やいろんな人の解説にお任せします。

今回の本題は、別のところにあるからです。

この本は偉人の自叙伝だ

リトは、この本は、もはやビジネス書ではないと考えています。

どちらかというと、ハンス・ロスリングとちう一人の偉人の自叙伝だと考えます。

さらに、この本をつくるために関わってきた、ハンスさんの家族やソウルメイトたちの英知の結晶だといえます。

なぜなら、この本は、ハンスさんが、

医師として、

公衆衛生の専門家として、

教師として、

親として、

一人の人間として、

人類の苦難と闘ってきた経験と、その中で得られた出会いがたくさん語られているからです。

この闘いの中で見出された、課題と解決策をリトたちに伝えるために本にしてくれたのです。

だから、この本は自叙伝なのです。

単に、ファクトフルネスという単語の意味や、テクニックが綴られた本ではないです。

そう思って読んでもらえると、リトみたいにこの本が一生の宝物になる人も増えると確信しています。

ハンスさんの強さに涙した

ネタバレになるので、まだ読んでいない人はご注意ください。

リトが思わず涙した部分を、語ります。

それは、第5章です。

実は、この章は旅先の電車の中で読んでいたのですが、人目もはばからず、どうしようも堪えられなくて、号泣しました。

最貧困の医師として

ハンスさんは、医師として、モザンビークで働きます。

ここは、最貧国です。

そこで与えられた仕事の一つが、

担当地域の子供の死者数を数えること

です。

その病院に日々やってくる、重病の子供たちに、十分な治療もできず、命を救えないことに、ハンスさんは無力感を募らせていました。

ある日、別の地区の友人医師が訪問に来ます。

そこで、重病の子供が急患で運ばれてきます。

ハンスさんは、経口補水液による投与をおこなおうとします。

それを目の当たりにした友人医師は、ハンスさんに怒りをぶつけます。

「なぜ、もっとちゃんとした治療をしないのか?全力で命を救う気があるのか?」と。

友人医師は、重病患者には、経口ではなく、点滴による投与がマストだと考えていたからです。

だから、ハンスさんは友人に怒られたのです。

でも、ハンスさんには、彼なりの正義がありました。

それは、

「貧困国であり、資源も、薬も、医師も足りない極限状態の環境では、救える命を選ばなくてはいけない」

ということです。

ハンスさんは、病院にやってくる助かる可能性の低い患者に全力を尽くすことが、最善だと考えていませんでした。

医師が1人2人しかいない環境で、よりたくさんの命を救うには、重病になる前に、未然に防ぐために力を尽くすことが最善だと考えていたのです。

死者数という事実と向き合う

その一件から、ハンスさんは地域全体の子供の数と死亡率を計算します。

そこで見えてきた事実は、ハンスさんの正義が論理的に正しいことを証明した。

病院にすら行けず、命を落とす子供がたくさんいた、という事実です。

地域全体の子供の死亡者数は、3,900人。

それに対して、ハンスさんの病院で受け入れた子供の人数は、946人でした。

病院の中だけにいたら見えなかった命、その命のほうが多く失われていたのです。

そこから、ハンスさんは、地域の衛生環境を整えるために、持てる全てを捧げます。

その間、きっと、あの友人医師からは、批判され続けていたんだと思います。

ハンスさんは、冷徹だと仲間から思われることを恐れず、自分の持てる全ての力で、よりたくさんの命を救おうとしました。

その芯の強さに、リトは感動し、泣いてしまいました。

誰が正しいとかじゃないけど、ハンスさんは強いと思った

リトは、お医者さんでもなければ、ボランティア経験も恥ずかしながら多くないです。

だから、ハンスさんか、友人医師か、どちらが正しいとか、間違っているとかは、まったくわかりません。

第三者の目から見ても、何が正しいかわからない歯痒さを覚えた。

実際に闘ってきた彼らの苦悩や努力は計り知れない。

人の命を救うための正解はわからない。

だけど、ハンスさんの冷徹にも見えるかもしれない行動は、リトにはとても尊く映りました。

事実を積み重ね、論理的に間違っていない。でも、感情的に見ると、友人医師のように受け入れづらい、ハンスさんの命の取捨選択。

それでも、自分を信じ、最もたくさんの命を救うために闘ったハンスさんの姿。

読んだだけだけど、一生忘れられない。

覚えておきたいことば

この本のこの5章で、どうしても忘れたくないことばが2つあります。

1つは、ハンスさんの師匠であるインゲヤードさんのことばです。

最も貧しい場所では、すべてを完璧にすることはできません。

何かを完璧にこなそうとすれば、もっと大事なほかのことがおろそかになりますよ。

そして、ハンスさんは、事実を冷静に見て判断し、行動してきた経験と、モザンビークで実際に命が失われていく儚い経験との2つから、こんなことばを残してくれています。

数字を見ないと、世界のことはわからない。

しかし、数字だけ見ても、世界のことはわからない。

どちらも、いろんな困難に立ち向かってきたから出てくることばなんだと思う。

この本との出会いは、リトの宝物です。

まとめ

ファクトフルネスは、単なるビジネス書ではなく、ハンス・ロスリングの自叙伝です。

そして、100年後も誰かの助けになる普遍的な学びが多く書かれています。

読んでいない人は、ありきたりなビジネス書だろ?、みたいな先入観を一度捨てて、

ハンス・ロスリングという、誰よりも命を救おうと闘った彼の半生に触れる、そんな気持ちで読んでみて下さい。

きっと、なにかの気づきがあります。

免責事項

本記事を参考にした事によるいかなる不利益について、管理者は一切の責任を負いかねます。

DYOR, NFA

コメント

タイトルとURLをコピーしました